元単身赴任妻の日記

「妻は単身赴任中」から出産を機に別居解消しました。

上司のアドバイスに対するモヤモヤ感の正体

だいぶん前のことになりますが、取引先会社のお偉い様方との会食に参加しました。

その席には私を転勤させた張本人である前部署の部門長も東京から来道。
この部門長様についてはこちらの記事を参照↓


その時に出身とか年齢とか、とりとめのない話題になりまして
話の流れから私が単身赴任状態であるという事が先方に伝わりました。

断っておくと、私は北海道に来てから新婚別居をアピールしたことはありません。
隠すこともないけど、悲劇のヒロインを演じて同情を買いたいとか思いませんし。
ま、アラサーくらいの年代だと「結婚しないの?」とか聞かれるじゃないですか。
今回もそんな流れで自然と喋っただけです。

先方も軽く驚いたようで

「へえ~、なんでまた新婚なのに!旦那はよく認めたね~」

「自分から北海道行きたいって言ったの?」

てな具合で興味津津に質問をぶつけられました。

私も当たり障りのない返答しかしていませんでしたが、
うっかり私を転勤させた部門長様は、すぐ傍でその話題を聞いていて
大変バツが悪かった様で、必死に話題を変えようとしていました…。

はたから聞けば、新婚女性を転勤させる冷徹非情なマネージャーですもんね。。。
多分「異動を決めたのは○○さん(部門長)です」って言われるのを恐れていたのかも。
私がそんな辱めるような事を言う訳ないのにねえ。


私の異動決定について、前部門長さんも少しは後ろめたい気持ちは有るようですが
去年内示が出て以降、私を飛ばした背景について一切の言及がありません。
多分その話題には触れたくないんでしょうね。

転勤が決まった事自体は仕方ないけど、何かコメントが欲しいのです。
「新婚なのに悪かったな」的な。直接対話を避けているような感じ。
そういう態度をされることについては私も不満があります。
なんていうか、男気が無いよなーと。

転勤後しばらく経って久々に会った時に
「おう、まんまる。北海道はいいだろう~」
とあっけらかんと声をかけてきたのにはイラッとしました。。。
「家族と一緒だったら北海道満喫できたでしょうね」とか返してやろうとも思ったよ。

その部門長様が、もし崖っぷちに片手のみでつかまって
今にも落ちそうな状況になってたとしても私は助けないと思います…(笑)
こういうブラックな気持ちは人前ではこぼせないな。


で、上司との関わりについてちょっと思うところを。

私はこれまで直属になった上司が全員ベテラン(団塊)世代の男性です。
女性の上司ってのは一度も経験がありません。
そもそも管理職女性が少ないのですが。

同職種の女性社員の先輩もいませんので、基本的に
指導やマネジメントにあたるのは男性社員ばかりです。
前も書いたと思いますが、特にウチの会社の営業職の男性たちは
奥さんが専業主婦って人がほとんどなので、共働きのライフスタイルについて
具体的なイメージがないのだろうなと。

札幌の職場で一緒に仕事してる人達を見ていても
連日連夜終電間際まで飲み歩いていたり(接待の時もあるけどさ)、
単身赴任で滅多に帰宅しないとか、電話メールすらほとんどないとか
家族は大丈夫なんだろうかと心配になってしまいます。
ここまでくると今話題の「フラリーマン」どころではないと思います…。

その分仕事に対する献身ぶりは見習うべきではあるんですけど
減私奉公!仕事最優先!な価値観をもって部下の指導にもあたるわけです。

もちろんみんながみんなそういう訳ではないです。
しかし、営業の部門で出世していく人達はみんなそんな感じ。
上の人がそういうガツガツした社員を重用して持ち上げていくからね。

今のところ女性営業職は若い子ばかりなので管理職はいないですが
そういうモーレツ社員的感覚は誰も持っていない…ハズ。
少なくとも、仕事だけに人生を捧げようと思ってはいないでしょう。

だからみんな今後のライフワークバランスについて悩んでいると思うのですよね。
ウチの営業職のあり方は、全然女性向きではありませんから…。

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こういう悩みに対して、はてどうしたものかと上司に投げかけるとします。
まあ、業績評価の面談とか、コーチングの時にでも。

私が今まで下についてきた、色々な上司の反応を書きます。


(1)スルー
「ライフワークバランス以前に、まず実績あげて会社に貢献することだろ。
お前はこれができてなくて、○○がダメで…」

これは私がまだ入社歴が浅い頃のパターンでした。
そうか、こんなこと言う自体おこがましいことなんだ…と萎縮してました(笑)
今思えば、マネージャーとしてはあまり頭良い感じではないよな。

(2)ロジック返し
「将来的にライフワークバランスを叶えられる部署へ移れるといいな。
その異動願いが叶うように、まずは今の仕事で実績だして評価されることだな」

求めているのは(1)と一緒ですが、ずっと賢い切り返し方だと思います。
この上司は営業マンとしても大変優秀でしたので。
だけど、仕事のやり方を変えるとか根本解決には触れていない。

(3)のらりくらり
「大変なのは分かる。みんながみんな両立できるわけじゃないよね。
だけど君がやりがいを持って仕事できるかってのが大事だと思うんだ」

もはや???です(笑)部下思いで人間的に大好きな上司でしたが、
なんだかよく分からない切り替えしでまとめられてしまいましたorz
本心は「俺に聞かれても困るよ~」だったのでしょう。

(4)希望だけは持たせる
「君にはパイオニアとして成功してほしいと思ってるよ。
これから後輩の女性達が続いていけるように、会社も変わっていかないとね」

こちらの悩みを受け止めて、同調してくれるのは良いと思います。
心理学系の読み物には女性って解決策よりも共感を求めるって言いますしね。
まあ、本当はひと肌脱いで具体案を出してほしいところですが。。。


だいたいこんな感じです。
好感度はそれぞれですが、どれもお悩みスッキリ解決!には至らないんですよね。
こういう面談をやったあとはどうもモヤッとした気持ちが残ります。

これまであたってきた上司の方々は、自分自身がバリバリ共働き経験ないので
上記以上のことは想像が及ばないというかアドバイスできないんだろうなと。
ハラスメントを恐れて誰も口には出して言わないけど、プライベート諦めろとか
面倒だから女性は雇うべきでないとか思ってる人もいるような気がします。

やはり身を持って経験した人でないと説得力ないのかもしれない。
そうなると、私みたく実経験ある人が女性社員がマネージャーなれば
気の利くアドバイスもできるのかなあなんて。

まあこの保守的な業界だとまだまだ風当たりも強いし、
そもそも昇進して偉くなることに魅力を感じないわけなのですが…。
中堅になってきて、リーダーシップを持つことも意識しないといけないのかな。

そんなことをぼんやり考えたりしています。


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